様々な職種が増え、仕事が忙しかったり、土日や長期休みなど休日が子どもとずれてしまったりすることがありますね。特に父親の場合、そういったことが多いです。子どもと触れ合う機会が少ないですが、子どもに父親の存在を感じてもらうにはどういったことを心がけたらよいのか、我が家のことも振り返りつつ今回は接し方などを記していきます。
仕事が忙しいというより、休みが合わない
近年の傾向として、残業は少なくなり逆に子どもが休みである土曜日、日曜日に仕事のことが多くなっています。仕事が忙しいというより、休みが合わない、ということが多いのではないでしょうか。共働きの場合においても休みがかみ合わないことも多いです。家族一緒に行動する、というのは年に数日かもしれませんね。
我が家の場合においても、仕事柄、休みが合わなくて小さいころはあまり一緒に遊んでいませんでした。
よそのおうちが夏休みなどに旅行に行っても、うちの場合は行くことができません。かと言って、幼稚園や学校を休ませてまで旅行に行く気にもなりませんでしたし、いつ予定がかわり仕事になってしまうかわからなかったので、予定を立てることもできませんでした。
そう考えると、家族そろって行動できたのは子どもが本当に小さい時。子どもが幼稚園に行くようになってからは、年に5日あったかないか、です。
土日にいない父親に対して子どもが思っていたこと
確かに時間的には子どもと接する時間が短くなります。この時、子どもはどう感じているのでしょうか。
我が家の場合
休日に家族そろって休みの家庭が多かったです。私なりにイベントに連れて行ったり、ピクニックに行ったりしていましたが、それでもどこかで寂しく感じていたようです。
そのせいか長男は小学校3年生の時に自分から地域の少年野球に入りたいと言い出しましたね。野球にも興味があったのかもしれませんが、休日がつまらなかった、というのも理由としてあるようです。
子どもの年齢が小さければ小さいほど、父親の存在は大きいです。そしてよその家が大変気になるようです。
「○○君の家は、ディズニーランドに行ったんだって」など
報告することもありました。
土日にいない父親のことを母としてどう子どもに伝えるか
忙しい、休日が合わないといった場合、父親自身も気になり、どうにかしたいけれど、どうにもならないという思いになっているようです。忙しい父親のことをどう子どもに伝えていったらよいのでしょうか。
仕事をしている父親を悪者にしない
「○○ちゃんは、お父さんとお出かけしたって」
「お土産もらったよ」
という発言を聞くと、母親として切ない気持ちになることがありますよね。そして、いいなあ、と思うこともあります。ですが、父親を悪者にしないことが大切。
「お父さんが休みじゃないなんて、嫌だよね」など否定しないでください。
子どもにとって母親の言葉は、納得のできるものとして理解することがあるからです。
そうか、お父さんが休みでなくて自分が暇なのはお父さんのせいだ、なんてなってしまったら、切ないですよね。
ですので、悪者にしないことが大切です。
お父さんに聞いて、と促す
子どもとの時間が少ない場合、父親の存在が薄れていってしまうことがあります。そういったことをなくすには「お父さん」という存在を常に近くに置いておく必要があります。
子どもが決めたいことやお願いしたいことがある場合、母親でも解決できることが多いのですが、あえて、
「お父さんが帰ってきたら、聞いてみて」
と促すようにします。そうすると、
そっか、お父さんがいいよ、と言わなければだめなのか、
ということを感じるようになって、理解をしてくるんです。大事な時はきちんとお父さんに言わないといけないのか、と感じるようになるんですね。
お父さんが褒めていたよ、と伝える
これは、父親自身が子どもに言っても良いのですが、褒められてうれしいのは、間接的に言われたときも多くないですか?
子どもも同じで、直接的に言われるのももちろんうれしいのですけれど、
「お父さんが、○○してすごいな、って褒めてたよ」
と伝えると、
『いつも自分のこと、見ていてくれるのかな?』とうれしく思うようです。
なお、褒めるのは具体的に話すことが大切。ただ、「褒めていたよ!」というより、より具体的な内容で伝えてくださいね。
お父さんも頑張っているから、私たちも頑張ろうか
これは、家族みんなで生活をしている、という意識づけの意味もあります。
「お父さんも頑張っているから、私たちも宿題頑張ろう」とか
「家の掃除をしよう」とか
声をかけてみます。でも、子ども自身休みは必要ですから無理な頑張りはいらないんです。いつもだってできるようなこと一つを頑張るだけ。
おさら洗いでもいいし、靴を揃える、でもいい。
一緒に頑張る、頑張った、ということが大切だと思います。
父親として子どもとどう接点をつくるか
子どもが
「お父さん!」とか
「お父さん!おかえりなさーい」と
にこにこと言ってくれるのは、小学生までです。中学生になると、基本的なあいさつはしますが、これが反抗期になると何も言わなかったり、「お疲れっす」と短く言ったりするようになります。
我が家の場合は、父親の方が早く帰ってくることが多いので、父親が「おかえり」と声をかけると、機嫌のよい時は「ただいま」と返しますが、機嫌が悪いと手を挙げるだけになってしまいます。
体を使った遊びをする
残業時間に関して、いろいろと制限が出てきているので深夜まで残業することは少なくなってきていると思います。ですので、平日夜をうまく利用して、子どもと接してみてください。
できれば、母親ではできない、できにくいことに挑戦するのもいいかもしれません。
我が家では、小さいころから腕相撲を1か月に一回行っていました。
子どもの中で、「まだお父さんに勝てない…」ということを毎回思っていたようです。
この間、思春期真っただ中の弟くんと腕相撲を久しぶりにしていましたが、やはり弟くんは勝てず。
「やっぱ、強いな」と一言言っていましたね。
体を動かす遊びは、母親とするよりダイナミックで楽しいですよね!
子どものことに関心を寄せる
「今日、学校どうだったの?」と同じ質問を、母親と父親がした場合、子どもの感じ方は違うようです。
母親だと、うるさいな、と思うことも父親に聞かれるとスッと答えることができる、ということがあります。
「そういえば、この間お母さんから聞いたけれど、○○ができるようになったんだって?」など話しかけてみましょう。自分のことをいつも気にかけてくれているのかな、と感じるようになりますよ。
一緒に料理をする、何かを作る
お浸しなど簡単なものでいいので、子どもと一緒に料理をするのも一つの手です。料理は科学的なところがあって、いかにきれいに見栄え良く見せつつ、栄養面や味にも気を配らなければならないものですよね。
一緒に何かを作り出す、ということは感動を共有することでもあるので、そういった経験は子どもの中に残っていきますよ。
父親はふれあいに何かを求めない
子どもが小さい時は自分自身若くて、体が動くので仕事を一生懸命やりがちですが、この時期こそ子どもと触れ合うことをちょっとだけ意識してください。
「こうすると子どものIQが伸びてくる」とか
「芸術家を育てるにはこうしよう」とか、いろいろなHow Toがありますが、そういったことを望むのではなくて、(もちろん望んでもいいのですが)
もっと根本的に、「触れ合う楽しさ」を味わうことがお互いに良いと思います。
子どもって意外と小さいころの記憶がふっと思い出されるようで、特に父親との記憶はいつまでも残っているようです。お父さんとどう接したか、ということが大切であり、時間の長さはあまり関係がないですので、ほんの少しの時間を見つけながら子どもと触れ合ってみてくださいね。