グレープフルーツは、苦みがありながらもさっぱりとした果実で良くジュースになることも多いです。
ですが、近年ではグレープフルーツの人気も落ちてきて、知らない世代も多いとか。
購入する人が減ったのはグレープフルーツと薬との飲み合わせが悪い、という理由も一つあるのですが、実はグレープフルーツだけでなく、違う果物や野菜も影響を及ぼすことがあるんです。
グレープフルーツと薬はどうして相性が悪いのか
グレープフルーツやグレープフルーツジュースを飲むと、薬と相互作用を起こして薬の効果が強く出るといわれたことがある人も多いと思います。
薬は服用すると小腸の酵素によって分解されますが、グレープフルーツに含まれている「フラノクマリン」が、この働きを阻害してしまうのです。
そうすると薬がなかなか代謝されず、効き目が強く出てしまうことがあります。
そのためグレープフルーツは、「相性が悪い」と言われるようになりました。
グレープフルーツ以外にも「フラノクマリン」は含まれている
グレープフルーツだけ気を付けていればいいかな?と思いがちですが、実はこの「フラノクマリン」はグレープフルーツだけに含まれているわけではないのです。
* フラノクマリンが含まれている果物や野菜 *
グレープフルーツ | パセリ |
スイーティ | セロリ |
ぶんたん | 三つ葉 |
はっさく | イチジク |
甘夏 | サワーオレンジ |
驚くべきことは、柑橘系だけでなく、
パセリやセロリ、三つ葉といったせり科の植物、イチジクなどのクワ科の植物にもフラノクマリンは含まれているんです。
フラノクマリンが含まれていない柑橘系果物もある
グレープフルーツやはっさくがダメとなると、すべての柑橘系のものがいけない気がしますが、フラノクマリンが含まれていない柑橘系もあります。
* フラノクマリンが含まれていない柑橘系 *
バレンシアオレンジ | レモン |
ネーブルオレンジ | カボス |
ポンカン | 温州ミカン |
いよかん | ゆず |
デコポン | すだち |
きんかん |
💡酸っぱいか、酸っぱくないか、ということで判断するのは危険、ということがわかります。
すべての薬との飲み合わせが悪いわけではない
グレープフルーツと薬の相性が悪いとなると、すべての薬との相性も悪いように感じてしまいますよね。
* 薬の効果が強くなってしまう代表的なもの *
・ カルシウム拮抗薬
・ 高脂血症治療薬 アトルバスタチン(リピトール)
・ 抗てんかん薬 カルバマゼピン(テグレトール)
・ 抗悪性腫瘍剤
・ 免疫抑制剤 …など
この他にも数多くの薬があります。
私は高脂血症治療薬と、片頭痛の予防薬として抗てんかん薬を服用していますが、私が服用している薬に上記のものは含まれていません。
すべてそうなのか、というわけではありません。
現に高脂血症の治療薬でも影響がないものもあります。
薬を処方してもらう時に説明されることが多いですが、もしグレープフルーツやせり科の野菜が好きなようであれば、自分が服用している薬は大丈夫なのか一度医師や薬剤師に聞くようにしましょう。